ブルーゾーンとは
「ブルー ゾーン」は健康的な生活を送っている世界の長寿地域を指す言葉です。これらの地域には、イタリア・サルデーニャ島、 日本・沖縄、アメリカ・カリフォルニア州のロマリンダ、コスタリカ・ニコジャ半島、ギリシャ・イカリア島の5カ所が含まれています。
そして近年、革新的な公衆衛生政策、地域社会の幸福への重点、そして健康的で幸せに年齢を重ねること（Healthy Aging：ヘルシーエージング）への重点を理由に、シンガポールが新たなブルーゾーンとして認められました。
シンガポールは、洗練された都市計画、ヘルスケアの充実、健康的な生活をサポートする文化などの都市環境が、いかに長寿の増加に影響しているのかを世界に示しています。
この都市国家が重視する活動的な生活、地域社会との関わり、健康的な食事は「パワー 9」と呼ばれる原則と密接に一致し、住民の福祉の向上を目指す他の現代都市のモデルとなっています。
パワー9とは – Power 9
Power 9 の背後にあるコンセプトは、共通の生活習慣に由来しており、並外れた長寿と幸福に貢献しています。この 9 つの原則には、①自然に動くこと、②目的意識を持つこと、③ストレスを管理するためにシフトダウンすること、④腹八分目になるまで食べること、⑤植物由来ベースの食生活を採用すること、⑥適度なワインの摂取、⑦信仰に基づいたコミュニティに属すること、⑧家族を優先すること、そして⑨協力的なソーシャルネットワークで自分の周りを囲むことが挙げられています。
ブルーゾーンのライフスタイルを取り入れる
現在ブルー ゾーンのエリアに住んでいない場合でも、ブルー ゾーンのライフスタイルを日常生活に組み込むことができます。確かにブルーゾーンに住んでいる人であれば、既に毎日の習慣となっているので続けやすいかもしれませんが、本当に大事なのは「健康的な選択が楽に自然にできるような環境を作る」ことです。
ブルー ゾーンに住む人々も、周囲の環境が自然に励ましてくれるので毎回難しく考えて行動しているわけではないのです。 Power 9 の原則を活用することで、小さな変化を繰り返し続けていくことができます。
例えばどんなことができる？
徒歩圏内に生活施設がある地域を選択して、車よりも徒歩や自転車を優先します。運動を促すためにお気に入りの椅子をキッチンから遠くに配置するなど、身体活動を促進するように家を設計するのも良いでしょう。
キッチンでは、新鮮な果物や野菜を目に見えるようにして簡単にアクセスできるようにし、あまり健康的でない選択肢は棚の奥など見えないところに保管します。
また歩きやすい地域や緑が多いところに出向いたり、新鮮で手頃な価格の食料の入手できる方法を改めて調べてみるのもおすすめです。
植物ベースの食事の重要性
ブルーゾーンの食事は主に植物ベースで、野菜、果物、全粒穀物、豆類が中心です。 肉は控えめに摂取します。この食事方法は、いくつかの理由から有益です。
必須栄養素、抗酸化物質、繊維が豊富で、これらはすべて全体的な健康と長寿をサポートします。植物ベースの食事は、心臓病、糖尿病、がんなどの慢性疾患のリスク低下にも関連しています。
さらに、肉の消費を減らすことで環境の持続可能性に貢献することになり、これも将来の世代にとって長期的な利益となります。
最後に
プラントベースの食事を徐々に導入するには、好みの食材や味を取り入れるとスムーズになることがあります。また幼い頃から始めることで、子供たちも健康的な食事とコミュニティの重要性を学び、生涯にわたって健康で幸せに毎日を過ごす準備を整えやすくなるでしょう。Power 9 を活用しながら食生活やライフスタイル全体を見直すきっかけにできそうです。
