北欧には、多くの素晴らしい美術館や博物館があります。今回はフィンランドとスウェーデンの特におすすめの美術館を紹介し、それぞれの魅力的な見所をまとめてみました。
EMMA モダンアート美術館|Espoo Museum of Modern Art (フィンランド)
EMMA モダンアート美術館は、ヘルシンキにある現代美術館です。1958年に設立され、現代アートやデザイン、建築の展示を行うことで知られています。常設はフィンランドの著名な建築家として有名なアルヴァ・アールト(Alvar Aalto)の建築設計やデザイン作品の数々。彼の革新的なデザインと建築理念が反映されており、建築ファンにはたまりません。
常設展示のほか特別展も多く開催され、空間を覆いつくすように張り巡らされた赤い糸がお馴染み塩田千春さんの作品が展示されたこともあります。
主な見どころ:
- Dialogues展: 1960年代から現代までの作品を集めた展示。特にルイーズ・ブルジョワやナン・ゴールディンの作品が見どころ。
- Alvar Aalto展:アールトの設計による美術館のデザインや彼の作品についての展示があります。モダニズム建築の代表例と言われるデザインから、彼の建築の理念や美学を感じることができます。
- タピオ・ヴィルカラのコレクション: フィンランドのデザイン黄金時代の象徴であるヴィルカラの作品が展示されています。
▼EMMA モダンアート美術館 (Espoo Museum of Modern Art)
- 公式サイト: Espoon modernin taiteen museo
- 住所: Ahertajantie 5, 02100 Espoo, Finland
HAM|Helsinki Art Museum (フィンランド)
HAMは、ヘルシンキのアート・デザイン博物館で、20世紀から21世紀の芸術とデザインの展示が充実しています。5000平方メートルの展示スペースを誇り、大規模な展示が特徴的です。アート愛好家から初心者まで、誰もが楽しめる充実した内容が揃っています。『ムーミン』シリーズの作者として世界的に有名なトーヴェ・ヤンソン(Tove Jansson)の作品が常設されており、彼女の作品の美しさと物語の世界を楽しむことができます。
主な見どころ:
- Tove Jansson展: トーヴェ・ヤンソンの公共の場所に展示された作品を集めた展示です。彼女の作品は、美しさと物語の世界を共有することを目指しています。
- 現代アート展:国内外の現代アーティストの作品が展示されており、絵画、彫刻、写真など、多岐にわたる作品が楽しめます。
- 特別展示:定期的に行われる特別展示では、最新のアートシーンを楽しむことができます。
- 公共アート:ヘルシンキ市内の公共の場所に設置されたアート作品を紹介する展示もあります。市内を散策しながらアートを楽しむことができます。
▼HAM ヘルシンキ美術館 (Helsinki Art Museum)
- 公式サイト: https://www.hamhelsinki.fi/en/
- 住所: Eteläinen Rautatiekatu 8, 00100 Helsinki
アテネウム美術館|Ateneum Art Museum(フィンランド)
アテネウム美術館は、フィンランドの首都ヘルシンキにある美術館で、フィンランド国立美術館の一部を構成しています。この美術館は、フィンランドの美術史を広く網羅しており、19世紀から20世紀初頭のフィンランドの美術作品を中心に展示しています。特に、アクセリ・ガッレン=カッレラ(Akseli Gallen-Kallela)、アルベルト・エーデルフェルト(Albert Edelfelt)など、フィンランドの著名な画家たちの作品が多数展示されています。
主な見どころ:
- 常設展示: フィンランド美術の主要な作品が常設展示されており、フィンランドの文化と歴史を理解するために欠かせないコレクションが揃っています。特に、フィンランド民族主義運動に影響を与えた作品や、自然主義と象徴主義の絵画が見どころです。
- 特別展示: 定期的に行われる特別展示では、ヨーロッパや世界各国の名画をフィンランドの視点から再評価する展示が行われます。これにより、新しい視点や解釈が提供され、訪れるたびに新しい発見があることを楽しめます。
- ワークショップとイベント: 参加型の展示やワークショップも頻繁に開催されており、訪問者はアートをより身近に感じることができます。
▼アテネウム美術館 (Ateneum Art Museum)
- 公式サイト: https://ateneum.fi/en/
- 住所: Kaivokatu 2, 00100 Helsinki, Finland
フィンランド自然史博物館|Finnish Museum of Natural History
フィンランド自然史博物館は、フィンランドの首都ヘルシンキにある博物館です。この博物館は、フィンランドの自然史に関する展示を行っており、動植物の標本や化石、地質学的な展示などがあります。また、フィンランドの自然環境や生態系についての教育プログラムも提供しています。
主な見どころ:
- 恐竜展示: 恐竜の骨格標本や模型が展示されており、子供から大人まで楽しめます。
- 植物園: Kaisaniemi植物園とKumpula植物園が併設されており、多様な植物が見られます。
- 動物標本: 800万点以上の動物標本が収蔵されています。
- 地質学展示: 石や鉱物、化石の展示があります。
▼フィンランド自然史博物館 (Finnish Museum of Natural History)
- 公式サイト: https://www.helsinki.fi/en/luomus
- 住所: Pohjoinen Rautatiekatu 13, 00100 Helsinki, Finland
VASA博物館|Vasamuseet(スウェーデン)
VASA博物館は、スウェーデンのストックホルムにある歴史博物館です。ここでは、17世紀のスウェーデン帝国の黄金時代をテーマにした展示が行われています。特に有名なのは、1650年に沈没した「ヴァーサの戦列艦」の復元模型で、この博物館はその艦隊の歴史と文化を紹介しています。
主な見所:
- バーサ戦艦: 1628年に沈没した戦艦バーサの復元展示。木造船の壮大な規模と細部にわたる装飾は圧巻。
- 船の歴史と文化: スウェーデンの海軍史や船舶建造技術について学ぶことができる展示。
▼VASA博物館 (Vasamuseet)
- 公式サイト: https://www.vasamuseet.se/ja
- 住所: Galärvarvsvägen 14, 111 49 Stockholm, Sweden
スウェーデン空軍博物館|Flygvapenmuseum
スウェーデン空軍博物館は、スウェーデンのリンシェーピング近郊のマルメン空軍基地に位置する博物館です。この博物館は、スウェーデンの航空史と軍事史に関する展示を行っており、航空機、エンジン、計器、制服などの展示があります。
主な見所:
- 歴史的航空機: 20世紀初頭から現代までの航空機が展示されており、飛行機の技術進化を学べる。
- インタラクティブな展示: 飛行シミュレーターや操縦体験ができる施設もあり、子供から大人まで楽しめる。
▼スウェーデン空軍博物館(Flygvapenmuseum)
- 公式サイト: https://flygvapenmuseum.se
- 住所: Carl Cederströms gata 2, 586 63 Linköping, Sweden
最後に
北欧には、歴史的な美術品から現代アート、航空技術に至るまで、多様な展示が楽しめる美術館が豊富にあります。これらの美術館を訪れることで、北欧の豊かな文化と歴史に触れ、インスピレーションを受けることができます。ぜひ次の休日には、これらの美術館を訪れて、心豊かなひとときをお過ごしください。